ドイツでリハビリの研鑽をかさねて帰ってきた
理学療法士の知人が
車いすの男の子を観察して、まずやったこと。
車いすの足置きから浮いていた足裏に板をはさんで
地と足裏を接着させたのでした。
それは、ほんのささやかなサポートのように思われた。
次の瞬間、男の子の動きが大きく変化していったのでした。
それまで目の前のちいさなテーブル(車いすに付随した台)
を不自由に行き来していた手の動きが、
とたんに大きくなり、彼の可動域が劇的に改善したのでした。
そう、彼は新しく拡大した目の前のテーブルの世界を
ご機嫌に探求しはじめた。
ぼくらが活動する上での安全性、安心感は
この足裏の感覚、着地のたしかさからはじまるのだと
実感した一瞬でした。
ピンヒールの脚を組んで
パソコンを操りながら、電話の応対。
腰椎はくねって、背骨はねじれ、
そんな日常の負荷に
カラダは声なき悲鳴をあげながら
自分の安全な場所をさがします。
なかなか肩こりが治らない。
このコリを、なんとかしたいんだよお。
だったら。
許されるコトなら
せめて、靴を脱いで、
足の裏をつけて
座骨ですわり
身の安全をはかっていただきたいと
願います。